
デッドリフトは全身を効率よく鍛えられる優れたトレーニングですが、その反面、握力の限界や手のひらの痛みといった悩みがつきものです。
こうした問題をカバーするために、多くの方が手袋タイプのトレーニンググローブを検討されます。
しかし、実際には「手袋よりもパワーグリップのほうがデッドリフトに適している」と感じるトレーニーが増えています。
本記事では、パワーグリップの特徴や選び方、注意点をわかりやすく解説しながら、デッドリフトにおすすめのアイテムをご紹介いたします。
トレーニングの質を高めたい方にとって、きっと役立つ情報となるはずです。
この記事でわかること
- デッドリフトにおける手袋とパワーグリップの違い
- パワーグリップのメリット・デメリット
- 自分に合ったパワーグリップの選び方や使い方
- デッドリフトに最適なおすすめパワーグリップ
Contents
デッドリフトに最適なパワーグリップのおすすめ10選
まずここでは、初心者から上級者まで幅広いトレーニーに支持されている、おすすめのパワーグリップを厳選してご紹介します。
握力の補助性能、手首のフィット感、素材の質など、使いやすさにこだわったアイテムばかりです。
自分の目的やトレーニングスタイルに合ったグリップを見つける参考にしてください。
GOLD’S GYM パワーグリップ G3710

握力を補助し、効かせたい筋肉に集中できる構造で、プル系にもプレス系にも対応します。
米国製の高耐久素材で作られており、初心者はもちろん、プロのトレーニーにも愛用されている信頼性の高い定番モデルです。左右同時装着ができるため、時短にもつながります。
Cobra Grips PRO ネオプレンサポート付き

手首をしっかり保護するネオプレンサポートと厚手パッドにより、グローブなしでも滑らず安定したグリップを実現します。
特許取得の人間工学設計により、握力に頼らず安全かつ快適に高重量トレーニングを行いたい方に最適なモデルです。
Grip Power Pads コブラグリッププロ

ネオプレンパッドによる手首のサポート力と、グリップ部分の高い滑り止め性能が特長です。
リストストラップ不要で調整もしやすく、長時間のトレーニングでも快適さを維持できます。デッドリフトや懸垂時に手への負担を軽減したい方におすすめです。
スポーツトレーナー監修 ラバーグリップ

バーベルからの抜け落ちを防ぐクッション付きベロと、厚手の手首パッドが特長です。高負荷トレーニング時でも手の痛みを抑え、握力を補助します。
人間工学に基づいた形状で、手になじみやすく、トレーニング効率と安全性の両方を高めます。
DMoose ウェイトリフティングフック

8mmの厚手ネオプレンと強固なフック構造により、グリップ力を最大化します。滑り止め加工が施されたラバー素材が、重量物の安定保持を実現。
手首の負担を減らし、フォームの維持に集中できるため、限界を超えたトレーニングを目指す方に最適です。
Beingfit パワーグリップ プロ

軍用レベルの高品質ゴムを採用し、耐久性と快適性に優れています。手の大きさを問わずしっかりフィットし、300kg対応の圧倒的なサポート力を発揮。
トップフィジカー監修のもと設計されており、本格的に鍛えたい方のニーズに応える設計です。
PROIRON リストサポートグリップ

親指を解放する独自設計で、自由な動きを妨げずトレーニングの幅を広げます。厚めの突起付き滑り止めパッドによりバーベルをしっかり固定。
手首全体を包み込むクッションが負荷を分散し、初心者でも安心して使える設計になっています。
LINSTER リフティングフック付きグリップ

鋼製フックと7mmの厚手ネオプレンパッドが手首への圧力を軽減します。高耐久素材と補強ステッチにより、ハードなトレーニングにも耐える設計です。
高重量トレーニング時に握力の限界を感じる方のパフォーマンス向上に貢献します。
VANDAL パワーグリップ フリーサイズ

独自の3D構造グリップ素材が汗を逃がし、ドライでもウェットでも密着性の高い使用感を維持します。
手首にかかる力を均等に分散し、安全で安定したトレーニングが可能です。効率よく鍛えたい方にとって信頼性の高いギアです。
Zoarlan パワーグリップ PRO

耐久性に優れた特殊ゴムと厚みのあるクッションが握力をしっかり補助します。
滑りにくく、手首や手のひらへの負担を軽減する設計で、デッドリフトや懸垂など高負荷種目で効率的に筋肉へ負荷をかけたい方におすすめです。
パワーグリップ初めて使ってみた!スゴい!手が先に疲れることがないし、ちゃんと背中に効いてる感じする!初めてRMでデッドリフト100kg越えたよ~! pic.twitter.com/lbQ23dRmVn
— ゴン (@gongon0221) April 3, 2025
デッドリフト120✖︎6
— ✩MISAKI✩ (@MISAKI59918031) July 16, 2024
久しぶりにパワーグリップ使ってみたら何回でもいけそうな気がした
プリコーのプレートが重たいなら
直径も小さいわけだしエニタイム民はめちゃくちゃ強くなるね👍✨ pic.twitter.com/n9F28vMpoZ
デッドリフトでパワーグリップを使用するメリット

握力のサポートにより高重量を扱える
パワーグリップを使うことで、握力の限界に左右されずに重たいウェイトを扱いやすくなります。
通常、デッドリフトや懸垂などの「引く動作」では、筋肉の力より先に握力が尽きてしまう場面がよくあります。
つまり、背中や脚など大きな筋肉がまだ動ける状態でも、握力が弱っているせいでトレーニングを中断せざるを得ないのです。これでは本来得られるはずの効果を逃してしまいます。
パワーグリップは、グリップ部分をバーに巻きつけて握力の負担を分散させる設計になっているため、バーを落とさずに最後までフォームを安定させて動作を続けられます。
握力の影響を最小限にすることで、筋トレ本来の目的である「ターゲット部位への刺激」をより深く効かせられるのが大きな利点です。
手のひらの摩擦・マメ防止になる
パワーグリップは、トレーニング中の手のひらを保護し、マメや皮むけを防ぐ役割も果たします。
特にデッドリフトや懸垂のようにバーを強く握る種目では、手のひらの摩擦が蓄積しやすく、皮膚がめくれてしまうこともあります。これは見た目にも気になりますし、トレーニング継続のモチベーションを下げる原因にもなりかねません。
手袋タイプのグローブもマメ予防にはなりますが、パワーグリップのようにバーと直接触れ合う面積をコントロールできる構造のほうが、摩擦対策としてはより効果的です。
特にベロと呼ばれる部分がバーと手の間に入り、力が一点に集中するのを防いでくれます。
背中の筋肉にしっかり効かせやすい
パワーグリップは、背中の筋肉をしっかりと使いたい場面でその効果を発揮します。
これは、握力の負担が軽減されることで、引く動作に必要な筋肉に意識を集中しやすくなるからです。
背中のトレーニングでは「引く」動きがメインとなりますが、初心者の場合、どうしても腕や前腕ばかり使ってしまいがちです。
その原因の一つが、バーを強く握ろうとする意識が先行してしまうことにあります。
パワーグリップを使うと、バーの重さを手だけで支える必要がなくなり、肩甲骨を寄せる動きや背中全体の動作を意識しやすくなります。
結果として、広背筋や僧帽筋、脊柱起立筋など、本来鍛えたい背中の筋群にダイレクトな刺激を与えることが可能になります。
セット終盤のパフォーマンス低下を防げる
トレーニングの後半、疲労がたまってくると動作が乱れたり、力が入りにくくなったりすることがあります。
その原因の一つに「握力の消耗」があります。特に高重量トレーニングでは、先に握力が限界に達し、狙った筋肉を追い込みきれないということが少なくありません。
パワーグリップはこの問題を解消し、トレーニングのパフォーマンスを終盤まで安定させる効果があります。
バーをしっかりと固定することで、握力への依存度を減らし、最後の1レップまで動作を正確に行うことができるからです。
「あと1回できたはずなのに、握力が持たなかった」という場面を減らすことで、トレーニング効率が格段に上がります。
パワーグリップのデメリット
依存しすぎると握力が弱くなる可能性がある
パワーグリップは非常に便利な道具ですが、使い方を誤ると握力の成長を妨げてしまう恐れがあります。
これは、道具に頼るあまり、自分の手の力を使う機会が減ってしまうからです。
本来、バーベルやダンベルを握る力は、前腕や指の筋肉によって支えられています。
ところが、毎回パワーグリップを使用していると、その筋肉を使う頻度が減り、握る力が自然と弱まっていく可能性があるのです。
特に、初心者の段階から常にパワーグリップを使ってしまうと、握力が十分に発達する前に「補助ありきのトレーニング」が習慣化されてしまいます。
こうなると、道具なしでは重量を扱えなくなり、トレーニングの幅が狭まるリスクも考えられます。
このため、パワーグリップは「高重量のセットのみ」や「背中など特定の部位を集中的に鍛える場面」など、用途を限定して使うのが理想的です。
必要なときだけ使い、通常の軽めの種目では素手でトレーニングすることで、握力の成長と補助効果のバランスを保てます。
デッドリフトの効果を高めるパワーグリップを選ぶポイント

リスト部分の強度・ホールド感をチェックする
パワーグリップを選ぶときにまず確認したいのが、リスト部分の強度とホールド感です。
この部分が弱いと、トレーニング中にグリップがずれてしまったり、手首をしっかり固定できずに安定感が損なわれてしまいます。
特にデッドリフトのような高重量を扱う種目では、手首への負担が大きくなります。
そのため、リスト部分がしっかりとした厚みと硬さを持ち、ズレない構造になっているかが重要です。
装着時にマジックテープやバックルが緩く感じるものは、トレーニング中に不安定になる可能性があります。
反対に、手首を包み込むようにしっかり固定されるものは、動作時のストレスが少なく、安心して使い続けることができます。
試着できる場合は、強く引っ張ってもズレないか、きつく締めても痛みが出ないかなどを確認しておくとよいでしょう。
グリップの長さや幅が自分の手に合っているか確認する
パワーグリップの使い心地は、グリップ部分の長さや幅が自分の手に合っているかどうかで大きく変わります。
サイズが合っていないと、しっかりとバーに巻き付けられなかったり、グリップが手の中でずれてしまい、うまく力を伝えられません。
特に手が小さい方や指が短い方は、グリップが長すぎると余った部分が邪魔になることがあります。
逆に手が大きい人が短めのグリップを選んでしまうと、巻き付けが浅くなり、しっかり保持できなくなる場合もあります。
事前にサイズ表記がある商品を選び、自分の手のひらの長さや幅と比較することが重要です。
「フリーサイズ」と表記されていても、実際のフィット感には違いが出るため、レビューや商品の寸法情報をよく確認しましょう。
素材(レザー、ゴム、ナイロン)の違いを理解する
パワーグリップにはさまざまな素材が使われており、それぞれの特徴を理解して選ぶことが重要です。
素材によって握り心地や滑りにくさ、耐久性が大きく異なるからです。
レザー素材は耐久性が高く、使い込むことで手になじんでいくのが特徴です。見た目も高級感があり、長く使いたい方に向いています。
一方で、ゴム系の素材は滑り止め効果に優れ、バーとの密着感が強いため、よりしっかり握りたい方に適しています。
ナイロン素材は軽量で乾きやすく、汗によるベタつきが気になる方には扱いやすい選択肢です。
ただし、ゴムやレザーに比べると若干滑りやすくなる場合もあるため、用途に合わせて選ぶことが求められます。
どの素材にもメリットと注意点があるため、自分の使用頻度やトレーニングスタイルを考えたうえで最適なものを選ぶと、長く快適に使用できます。
耐久性とコストパフォーマンスを比較する
パワーグリップを選ぶ際には、単に価格だけで判断するのではなく、耐久性とコストパフォーマンスのバランスを見ることが大切です。
安価な製品は手軽に試しやすい反面、使用回数が増えるごとに破れたり、グリップ力が落ちたりすることがあります。
一方で、少し価格が高くても耐久性のある素材を使った製品は、長期間にわたって安定した性能を維持できます。
結果的に買い替え頻度が減り、トータルコストが抑えられる場合もあります。
また、価格が高い=良い商品とは限りません。
ブランドやデザイン重視の製品は価格が上がることがありますが、自分にとって必要な機能が備わっていなければ意味がありません。
パワーグリップは日々のトレーニングに密接に関わる道具なので、安さだけに目を奪われず「長く使えるか」「機能が合っているか」を基準に選ぶことが、結果的に満足度の高い買い物につながります。
パワーグリップを使う時の注意点

あくまで補助として使いすぎないように注意する
パワーグリップは非常に便利な道具ですが、あくまで補助具であることを忘れてはいけません。
ずっと使い続けていると、自分の握る力を鍛える機会が減ってしまうことがあるからです。
握力は、トレーニングを重ねていくうちに自然と身につけていくものです。
にもかかわらず、最初からすべての種目でグリップを使ってしまうと、握力そのものが成長しにくくなってしまいます。
これでは、道具がないと重量が持てない体になってしまい、トレーニングの幅が狭くなってしまう恐れがあります。
そのため、軽い重量や回数が少ない種目では素手で行い、高重量や疲れがたまる終盤だけグリップを使うというバランスを意識することが大切です。
正しい巻き付け方を覚える
パワーグリップの効果をしっかり発揮させるには、正しい巻き付け方を覚えておくことが欠かせません。
間違った使い方をしてしまうと、滑りやすくなったり、手首に負担がかかったりして、かえってトレーニングの妨げになってしまうことがあります。
まず、ベロと呼ばれるグリップ部分は、バーに一周巻き付けるのではなく、軽く引っ掛けるようにして使うのが基本です。
しっかりと巻きつけすぎると、手首が固定されすぎて自由に動かせなくなり、フォームが崩れる可能性もあります。
また、手首の巻き方が左右でバラバラになっていると、力のかかり方に偏りが出てしまい、安定した動作が難しくなります。
左右のベルトの締め具合、ベロのかけ方などを丁寧に確認してから使うようにしましょう。
慣れるまでは手間取るかもしれませんが、一度正しい使い方を覚えれば、着脱もスムーズになり、トレーニングの質が向上します。
デッドリフト以外にも懸垂やローイングで活用する
パワーグリップは、デッドリフトだけでなく、懸垂やローイングなどの「引く動作」を伴う種目でも非常に有効です。
これらの種目では、どうしても握力が先に疲れてしまい、狙っている筋肉を十分に鍛えられないという課題があります。
特に懸垂では、自分の体重を支える必要があるため、握力に自信がない方は途中で手が滑ってしまいがちです。
こうしたときにパワーグリップを使えば、バーをしっかり保持できるため、回数を伸ばすことが可能になります。
また、ダンベルやマシンを使ったローイング種目でも、グリップを使うことで動作が安定し、背中の筋肉に集中しやすくなります。
目的の部位をしっかり刺激するためにも、種目ごとに適切に使い分けることがポイントです。
セット間にグリップの状態を確認・調整する
トレーニングの合間に、グリップの状態を確認する習慣をつけておくと、安全性とパフォーマンスの両方を維持しやすくなります。
使用中にグリップが緩んでいたり、手首が痛くなっていたりしても、そのまま気づかずに続けてしまうことがあるためです。
しっかり巻いているつもりでも、トレーニング中の動きや汗によってズレてしまうことは少なくありません。
特にグリップ部分がバーにうまく引っかかっていないと、滑って思わぬケガにつながる恐れもあります。
一つひとつのセットの合間に、手首の締め具合やベロの位置を軽く確認し、必要に応じて調整することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
手首や手に違和感を感じたらすぐに使用を中止する
パワーグリップを使用している最中に、手首や手のひらに違和感を覚えた場合は、無理をせずすぐに使用を中止することが大切です。
痛みやしびれなどの症状があるままトレーニングを続けてしまうと、ケガにつながる可能性があるためです。
違和感の原因には、締め付けが強すぎる、巻き方がズレている、サイズが合っていないなど、さまざまなケースがあります。
そのまま使用を続けると、関節に無理な力がかかり、腱を痛めるリスクが高まります。
一度外して状態を確認し、グリップを調整したうえで再開するか、思いきって素手に切り替える判断も必要です。
特に初心者のうちは、慣れないうちに無理をしがちなので、少しでも不安があるときは安全を優先してください。
まとめ:デッドリフトには手袋よりも断然パワーグリップ!おすすめの10選も紹介
デッドリフトをより安全に、効率よく行うためには、手袋だけでなくパワーグリップという選択肢も検討することが大切です。
本記事では、パワーグリップの特徴や選び方、使用時の注意点まで幅広くご紹介しました。
道具ひとつでトレーニングの質は大きく変わります。自分に合ったサポートギアを選ぶことで、フォームの安定やケガの予防にもつながります。
ぜひ、ご自身に合ったパワーグリップを見つけて、日々のトレーニングをさらに充実させてください。