高齢の家族の徘徊が心配になったとき、最初に対策を考える場所のひとつが「玄関」です。
特に夜間や家族が目を離したすきに外へ出てしまうと、事故や行方不明といった深刻な事態につながるおそれがあります。
この記事では、徘徊防止に役立つ玄関チェーンと後付け錠の中から、取り付けやすさ・安全性・使いやすさなどの観点でおすすめの商品を厳選してご紹介いたします。
あわせて、選び方や導入時の注意点も解説いたしますので、対策を検討する際の参考にしていただければ幸いです。
この記事でわかること
- 玄関チェーンや後付け錠が徘徊防止に役立つ理由
- 玄関対策による家族や介護者の負担軽減の効果
- 商品を選ぶ際に確認すべきポイント
- 徘徊防止におすすめの玄関チェーン・後付け錠の紹介

Contents
高齢者の徘徊防止に!玄関チェーン&後付け錠おすすめ9選
徘徊防止のための玄関チェーンや後付け錠は、さまざまな種類が販売されています。
まずここでは、取り付けやすさ、安全性、使いやすさなどのポイントを踏まえたおすすめの商品を紹介します。
ご家庭の状況に合った最適なアイテムを見つけ、安心できる環境を整えましょう。
ホビーハウス伊藤 貼るだけチェーンロック ダイヤル式

シールで貼るだけの手軽さながら、大人でも外せないほどの強力な固定力が魅力です。3桁のダイヤル式で鍵の紛失リスクがなく、高齢者の徘徊対策にも有効です。
長さ調整が可能なチェーンで隙間なく施錠でき、玄関や冷蔵庫などあらゆる場所に応用できます。釘やネジを使わず賃貸住宅にも最適です。
ノムラテック ドアロックガード ディンプルキー式

既存の鍵に追加できる後付けタイプの補助錠で、ディンプルキーを採用し防犯性が高く、徘徊防止にも安心感があります。ドアを傷つけずに設置でき、賃貸住宅でも使用可能です。
家族が外出中や就寝中に高齢者が玄関から出てしまうリスクを軽減でき、見守り環境を簡単に整えられます。
ガードロック 錠付き外開きドアチェーン ブラック

外開きドア用に設計されたチェーンロックで、外からも開錠・施錠が可能です。鍵を閉め忘れてもチェーンがかかっていれば侵入や外出を防げます。
ピッキングやサムターン回しへの対策にもなり、高齢者の徘徊だけでなく防犯にも役立ちます。ドライバー1本で設置でき、見た目もすっきりしたデザインです。
ABINECS 貼るだけワイヤーロック 3個セット

両面テープで貼るだけの設置で、穴あけや工具不要の手軽さが特徴です。鍵付きでお子様や高齢者の誤開放を防ぎ、徘徊リスクのある玄関や窓にも活用できます。
ワイヤータイプで場所を選ばず、引き出しや冷蔵庫など幅広い箇所に対応。3個セットで複数の場所を一度に安全対策できます。
ガードロック ひとりで出掛けないで ブラック

玄関の内側からロックすることで、認知症の方の夜間や無断外出を確実に防ぎます。鍵とダイヤルの両方で管理できる安心設計で、家族が不在中や就寝中でも安全を確保できます。
工具不要で簡単に取り付けでき、賃貸住宅でも使用可能。介護が必要な家庭にとって、見守りサポートとして非常に心強い製品です。
Alip ドアチェーン補助錠 2点セット

高耐久のABSとステンレス製チェーンを使用し、最大20kgの耐荷重でしっかり固定できます。チェーンの長さ調整が可能で、内開き・外開き問わず多様なドアや窓に対応。
鍵付き仕様なので、誤操作や徘徊による外出を防げます。お子様やペットのいたずら防止にも役立ち、日常の安心感を高めます。
Chicer 貼るだけ携帯ドアロック ホワイト

貼るだけで設置できるコンパクトな後付けロックで、旅行先にも持ち運べる便利さが魅力です。鍵で施錠・解除するタイプなので、小さなお子様や高齢者が勝手に開けるのを防止できます。
ドアだけでなく、冷蔵庫や収納棚など多用途に使えるため、家庭内の安全対策を手軽に強化できます。
Renjzle ダイヤル式後付けロック ブラック

3桁のダイヤル式ロックで、鍵を持ち歩かずに施錠・解錠ができるスマートな補助錠です。亜鉛合金製で耐久性が高く、玄関や室内ドアの徘徊防止に加え、書類棚や収納ボックスなどにも応用可能です。
ネジで簡単に取り付けられ、家庭内のさまざまな場所にセキュリティをプラスできます。
ガードロック 室内用後付け錠 No.560S ホワイト

内開きドアに簡単に取り付けられる室内用補助錠で、工具不要で賃貸住宅にも適しています。高齢者の個室や玄関に設置することで、就寝中の無断外出を防ぎ、家族の見守りがしやすくなります。
ドアや枠を傷つけず設置でき、民泊や来客時のプライバシー確保にも便利なアイテムです。
同居している義母が、夜中に親戚が来たと勘違いして戸外に出てお巡りさんと一緒に帰宅した事がありました。気が付くと枕元にお巡りさんが立っていて、お叱りを受けました。それから、玄関のチェーンロックを外せない様にする徘徊対策グッズを付けました😂🐻
— 海熊🐻いずみ💦瑞999🚂茜❤️月組🌛 (@p1V3EDF1c5xTmvw) January 21, 2024
昨日はかたいかたい雨戸を閉めて玄関にはチェーンをかけて深夜徘徊は防げた。
— あろま🐾🐾 (@bouquet0121) August 21, 2024
気にはしながらもここ数日で一番眠れた。
今日も眠れますように。
自閉症児(8歳)が勝手に家から出てしまわないように、玄関ドアに鍵を追加しました。認知症の方の徘徊防止を想定した商品です。こういうのあって本当に良かった。 #自閉症児育児 #自閉症 #発達障害 #安全対策 pic.twitter.com/B2DYu0iprT
— 椋 紅緒(むくべにお) (@MukubeniO) March 25, 2020
徘徊防止に効果的!玄関チェーン&後付け錠のメリットとは?

外出による事故や行方不明を防止できる
玄関にチェーンや後付け錠を設置することで、認知症の高齢者による予期せぬ外出を防ぐことができます。これにより、外出中の事故や行方不明のリスクを大きく下げることが可能です。
その理由は、本人が自由にドアを開けられない状態をつくることで、徘徊の第一歩となる「玄関からの外出」を物理的に抑止できるからです。外出を防ぐこと自体が、事故やトラブルの予防に直結します。
例えば、夜中に家族が寝ている間に外へ出てしまうケースは少なくありません。玄関にチェーンをかけておくだけでも、開閉が難しくなり、本人が断念するきっかけになります。また、チェーンに加えて音が鳴るアラームを設置すれば、万が一の外出時にもすぐ気づけるでしょう。
家のセキュリティ全体が強化される
徘徊防止目的で導入される玄関チェーンや後付け錠は、防犯対策としても効果を発揮します。つまり、外からの侵入にも強くなるため、家全体のセキュリティが向上するのです。
この背景には、二重ロックのような役割を果たす点が挙げられます。侵入者にとっては、開錠に時間がかかることで「この家は防犯意識が高い」と判断され、狙われにくくなります。
一方、家族が出かけている間にも安心感を得やすくなります。防犯機能のある後付け錠の中には、外からは見えにくいものや、鍵の解除に手間がかかる仕様もあります。
介護者の見守り負担が減る
玄関チェーンや後付け錠の導入により、介護をする家族の負担は確実に軽減されます。徘徊の心配が減れば、24時間体制の見守りを緩和できるからです。
特に夜間や家事中など、ずっと目を離せない状態はストレスの大きな原因になります。物理的な対策があることで「今は安心できる」という時間が増え、心の余裕が生まれます。
また、徘徊による外出が防げれば、警察への捜索依頼やご近所への謝罪といった二次的なトラブルも減ります。これが、介護者にとって大きなメリットとなります。
もちろん、全てをロックに任せるわけにはいきませんが、サポートツールとして活用することで、介護の負担を一部でも軽くすることが可能です。
玄関チェーンと後付け錠の組み合わせが有効
徘徊防止には、玄関チェーンと後付け錠を併用する方法が非常に効果的です。どちらか一方だけではカバーしきれない部分を補い合えるからです。
玄関チェーンは「ドアの一部開け」を防ぐのに役立ちますが、力を入れれば外れてしまう場合もあります。一方、後付け錠は鍵の解除が必要なため、安全性が高いですが、設置位置によっては対応しにくいこともあります。
このとき、両方をバランスよく使えば、より堅牢な対策が可能になります。例えば、玄関上部にチェーンを、下部に補助錠を設置することで、力任せの突破を防げます。
注意すべき点は、家族全員がその運用方法を理解し、非常時の解除方法も共有しておくことです。安全を高めるには、仕組みと運用の両方が必要です。
在宅時・夜間の安全対策として役立つ
玄関チェーンや後付け錠は、外出時だけでなく、在宅中や夜間にも大きな効果を発揮します。特に家族が寝ている時間帯に徘徊が起こるリスクを抑えることができます。
このような時間帯は、誰も気づかないうちに玄関を開けてしまうことが最も危険です。物理的にドアが開かない状態にしておけば、行動そのものを止めることができます。
日中と違い、夜間は発見が遅れると重大な事故につながることもあります。だからこそ、寝る前のチェーン施錠や補助錠の確認は、重要な日常習慣といえるでしょう。
注意が必要!徘徊防止用玄関チェーン&後付け錠のデメリットとは?
高齢者本人が閉じ込められるリスクに注意
徘徊防止のために玄関に鍵やチェーンを取り付ける際には、高齢者が閉じ込められてしまうリスクも考慮する必要があります。安全性を高める一方で、緊急時に外に出られない状況が生じる可能性があるからです。
特に、家族が外出中に火災や地震が発生した場合、本人が鍵を解除できず避難できないという事態も考えられます。このようなリスクは、想定しておかないと命に関わることもあるため軽視できません。
チェーンや補助錠を設置する場合は、必ず家族が在宅中に使うなど、運用ルールを決めておくことが大切です。安全と自由のバランスを考えた対応が求められます。
認知症の進行状況によっては効果が薄いこともある
玄関チェーンや後付け錠は一定の徘徊防止にはなりますが、認知症の進行段階によっては思ったほど効果が出ないこともあります。本人が仕組みに慣れてしまい、解除方法を覚えてしまうケースがあるためです。
特に軽度の段階では、最初は対策が効いていても、時間が経つとロックを外す手順を習得してしまうこともあります。これでは本来の目的が果たせず、むしろ過信が危険につながります。
このような場合には、鍵の位置を見えにくい場所に設置する、暗証番号タイプに切り替える、あるいはアラーム機能付き製品に変更するなど、状況に応じた対策が必要になります。常に状態を観察し、柔軟に見直していくことが重要です。
徘徊防止用玄関チェーン&後付け錠を選ぶ際に確認したいポイント

取り付けやすさ(工事不要か)をチェック
徘徊防止グッズを選ぶ際は、まず取り付けのしやすさを確認することが大切です。とくに、工事が不要な製品は扱いやすく、手軽に導入しやすいという利点があります。
面倒な作業や専門的な工具が必要だと、設置までのハードルが高くなってしまいがちです。また、賃貸住宅ではドアや壁に傷をつけられないケースも多く、両面テープなどで取り付けられるタイプが重宝されます。
これには、設置が簡単なだけでなく、引っ越しや取り替えが必要になった際も対応しやすいというメリットがあります。日常の中で気軽に使えるものかどうか、事前に確認しておきましょう。
開閉のしやすさと安全性のバランスを考える
使いやすさと安全性、この2つのバランスは非常に重要です。あまりに操作が複雑だと、家族全員がうまく使いこなせず、肝心のときに開けられないこともあります。
一方で、簡単すぎる構造では、高齢者本人がロックを外して外出してしまう危険性もあるため注意が必要です。日常の開閉がスムーズにできるか、しかし不用意に解除されないか、そのちょうどいいポイントを見極めることが求められます。
このように、ストレスなく使える設計かどうかと、適度な制限力の両立が選定のカギになります。無理なく、でもしっかりと安全性を確保できる製品を選ぶことが大切です。
高齢者本人が簡単に外せない構造かどうか
徘徊防止の目的から考えると、鍵やロックの構造が「本人にとって難しい」ことは必要条件です。本人が簡単に外せてしまうような仕組みでは、対策としての意味が薄れてしまいます。
このため、ボタン操作が複雑なものや、鍵が見えにくい位置にある製品は効果的です。特に認知症の症状が進んでいる場合は、「見えない」「操作がわからない」といった心理的ハードルも重要な役割を果たします。
ただし、やりすぎると本人の不安を煽ってしまう可能性もあるため、外観や設置場所にも配慮が必要です。さりげなく、でも確実に制限できる設計が理想です。
非常時に家族がすぐ解除できるか
安全対策を考えるうえで、非常時の対応も忘れてはいけません。鍵やロックを設置しても、いざというときに解除に手間取るようでは本末転倒です。
火災や地震などの緊急事態では、時間との勝負になることもあります。このとき、家族がすぐにロックを外せる仕組みになっているかどうかが、生死を分けることにもなりかねません。
そのため、複雑すぎる機構や解除方法は避け、誰でも直感的に操作できるものが望ましいです。鍵の保管場所や使い方についても、事前に家族で共有しておくと安心です。
玄関ドアの種類(内開き・外開き)に対応しているか
玄関ドアのタイプに合っていない製品を選ぶと、取り付けができなかったり、効果が十分に発揮されなかったりします。特に「内開き」か「外開き」かの違いは、チェーンやロックの構造に大きく影響します。
内開き用のロックを外開きドアに無理やり取り付けると、逆に不具合や安全面のトラブルにつながることもあります。また、取り付け位置にも制限がある製品も多いため、購入前に必ず確認が必要です。
商品説明をよく読み、現在使っているドアのタイプに適したものを選ぶことで、スムーズに導入ができ、しっかりとした効果も期待できます。
センサーやアラーム機能の有無を確認
鍵やチェーンだけでなく、センサーやアラーム機能が付いている製品もあります。このようなタイプは、実際にドアが開いたときに音で知らせてくれるため、家族がすぐに気づけるのが特徴です。
音による通知があると、本人がこっそり外に出ようとしたときにも即座に対応でき、未然に外出を防ぐことが可能になります。特に夜間や見守りが手薄な時間帯に効果を発揮します。
ただし、アラームの音量や誤作動の頻度などもチェックしておくと安心です。静かな家庭環境に合うかどうかも選定のポイントになります。
鍵の管理方法(物理キー・暗証番号・スマートロックなど)
鍵のタイプはさまざまで、物理的な鍵だけでなく、暗証番号式やスマートフォン連動のスマートロックも増えています。どのタイプが自分たちに合っているかを考えることが重要です。
物理キーは手軽ですが、紛失のリスクや管理の手間が増える可能性があります。暗証番号タイプは鍵が不要で便利ですが、番号を忘れたり、他人に見られてしまうリスクも考えられます。
スマートロックは利便性が高い反面、操作に慣れていないと使いにくさを感じることもあります。家族の誰でも簡単に扱えるかを基準に検討するとよいでしょう。
デザインや目立ちにくさも使い続けるポイント
毎日目にするものだからこそ、デザイン性や目立ちにくさも意外と大切なポイントです。見た目が大げさだったり、生活感が出すぎると、継続して使うのが苦痛になることがあります。
シンプルで周囲に馴染む色や形状のものなら、インテリアを邪魔せず自然と使い続けられます。また、外から見えにくい位置に取り付けられる製品であれば、防犯面でも有利です。
このような視点で選ぶことで、家族全体が違和感なく取り入れやすくなります。気持ちよく使えるかどうかも、重要な選定基準のひとつです。
まとめ:高齢者の徘徊防止に!玄関チェーン&後付け錠おすすめ9選
徘徊はご本人だけでなく、ご家族にとっても大きな不安要素です。
しかし、玄関に適切なチェーンや後付け錠を取り入れることで、物理的な対策が可能になり、事故や行方不明といった深刻な事態を防ぐ手助けになります。
もちろん、鍵やチェーンだけですべてを解決することはできませんが、「安心できる環境を整える第一歩」として非常に効果的です。
ぜひ、ご家庭の状況に合った方法を取り入れ、より安全で安心な暮らしづくりにつなげてください。